スマトラ旅行記
3日め・その1(12月31日)
「多難な大晦日? マーケットは危険な香り」(ペカンバルー)
見所のないペカンバルーで、夜まで時間を潰すのはひと苦労。 観光用のパンフレットを開いていると、それでも象の訓練センターに食指が動きます。 街から車で2時間ほど。公共の交通機関はないと言われ、しかたなく、タクシーをチャーターして訓練センターに向かいました。
途中、原生林の保存公園に立ち寄ったのですが、面白くなく、すぐに車に戻りました。 原生林は、昨日でもう、およそ10年分ぐらいは見てきたのです。
退屈な道のりを走ること2時間弱、坂の途中で車がノッキングを始めました。 路肩に車をとめ、ボンネットを開いて、運転手は修理を始めるのですが、1時間たっても、直る見込みはありません。 長距離バスがときどき通り過ぎていくので、「バスでペカンバルーに戻って、応援を呼んでこようか?」と提案するのですが、運転手は、すでに戦意を喪失していました。
「100mさきにレストランがあるので、そこに車を預けて、いっしょに帰りましょう。」
そして、車をノッキングさせながら、なんとか坂を登りきると、確かにレストランが現れました。 1時間も待たせるのなら、ここを教えておいてくれれば、とも思うのですが・・・。
「で、いくら払えばいい?」
別の車でホテルに帰ると、運転手にきいてみました。
「100,000ルピア(約4,500円)でどうでしょうか?」
言いにくさそうに運転手は答えるのでした。
象の訓練センターは結局諦めて、夕方、ムティアラ・ホテルのプールへ行きました。 泊まっていたスリ・インドラヤーニ・ホテルにはプールがないのです。5,000ルピア(約225円)払ってロッカーの鍵を受け取り、水につかった途端、雨が降り始めました。 プールも早々に諦め、ホテルに帰ることに。 ムティアラの前でオプレット(小型のバンの乗り合いバス)に乗り込んだのですが、途中、マーケットのあたりで、ジャランジャラン(散歩)したくなり、 オプレットを降りました。
このあたりがペカンバルーの中心なのでしょう。同じマレー人の街、マレーシアのコタ・バルの、セントラル・マーケット界隈によく似ています。 異なるところは、コタ・バルは安全で緊張感がないこと。 ペカンバルーのこのあたりには、怪しげな男たちがたむろし、表通りでさえ、この男たちが路上でギャンブルに熱中しているのです。
一方、スリ・インドラヤーニ・ホテルは、住宅地の真ん中にあって、周囲の雰囲気はおだやかです。 路上で遊んでいる子供たちが、「ハロー・ミスター!」と声をかけてきました。 インドネシアの子供たちの間では、「ハロー・ミスター!」が流行っているようで、数ヶ月前、ジャワのチレボンでも、散々、耳にしたのでした。
ホテル横の小道を歩いていたら、「ヒロシー!」と名前を呼ぶ声が・・・。ホテルの女の子が、愛いらしい笑顔で、手を振ってくれています。
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