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 スマトラ旅行記

                             

                2日め・その2(12月30日)

 「ペカンバルーの夜はふけて」(ペカンバルー)

 

 
 リアウ州の州都、ペカンバルーは、なかなかの大都会で、街の中心はスドリマン将軍通り。 この通りのデパートで買い物したり、夕食をとりながら、宵の口を過ごしました。 熱帯雨林を見飽きた目には、なにもかもが新鮮で、リラックスできる、楽しいひとときです。


 でも、イスラムの街は夜が早い。バーやディスコも見あたらないので、そぞろ歩きでホテルへ帰りました。 ホテルのフロントで、明日のブキティンギ行きの乗り合いタクシーを予約。


 夜の10時過ぎ、ホテルのバーへ行ってみました。 田舎町に似合わない、垢抜けた雰囲気で、ウェイトレスのふたりの女の子がとても可愛い。客が少なく、閑散としているのは、土曜の夜のせいなのでしょうか。 ここは観光地ではないのです。

 
 ひとりでビールを飲んでいると、2人の女性が近づいてきました。 眼鏡をかけた中年女性と、林真理子そっくりの厚化粧の女。 眼鏡の女性はハヤルティと名乗り、林真理子はハニーとのこと。ハヤルテイは、ホテルのマネージャーの家族。ハニーのほうは、林野庁のお役人さん。 あまりそれらしくはないのですが・・・。ハニーは、このバーで、ホステスのアルバイトをしているらしい。


 「いっしょに飲みませんか?」というお誘いなのでした。


  いっしょに飲んだり、踊ったりしていると気分がだんだん昂揚してきました。 そのうち、バーの専属歌手レニも加わり、女性3人に囲まれて、真夜中まで楽しく過ごしてしまう。

 
 やがて、明日のブキティンギ行きについて、ハヤルティが「やめなさい。」と言い出しました。


 「ブキティンギは田舎で、なにもないわよ。そんな場所で、ひとりで新年を迎えたって、寂しくなるだけじゃない?  明日の夜は、ここで大晦日のパーティーがあるの。みんなといっしょに、新年を楽しく迎えたほうがいいわよ。」


 ホテル関係者だけあって、ハヤルティは、商売熱心。彼女の誘いに、心は動きました。 ブキティンギは、西スマトラの高原の観光地。スマトラ旅行のハイライトであっても、ナイト・ライフは、まあ、期待できないでしょう。 ペカンバルーは、昼間はなにもないのですが、大晦日のナイト・ライフは、とにかく、保証つきなのです。

 
 部屋に帰る前にフロントに立ち寄り、ブキティンギ行きの乗り合いタクシーをキャンセルしました。


              

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