タイに行き始めた頃、タイ人たちの間でついたあだ名が「ミスター・ホット・ティー」。 炎天下のリバーサイド・レストランのような所でも、飲み物はいつも「hot tea」だったから。
もともと、食事には、熱いお茶が欠かせないタイプ。真夏でも、食事どきには熱い緑茶をがぶがぶと飲んでいました。 それが習慣になっていて、アジアに行き始めた頃は、レストランで必ず「hot tea」を注文していたのです。
中国茶が期待できるときには「Chinese hot tea」、それ以外の店では単に「hot tea」。 このとき、出てくるのは、たいていリプトンのティー・バッグ。タイ料理に紅茶というのも充分にミス・マッチなのですが・・・。
あるいは、レストランで出される氷入りの水に対して恐怖感があったのかもしれません。 今でこそ、現地の人たちと同じレベルで飲み食いしても、お腹の中は安泰なのですが、初期の頃は、それこそいろいろあったものでした・・・。
川沿いのレストランの朝食のメニュー このときは紅茶ではなく、コーヒーでした。
それは別にしても、暑いときに熱いお茶を飲んで汗だくになると、結構、暑さよけになったりして、意外と気持ちいいのです。
こう感じるのは僕だけかと思っていたら、エラリー・クイーンという、有名なミステリー作家の、「チャイナ・オレンジの謎」という作品の中で、中国人は理解しがたいという説明の例として、「中国人は、暑いときには、熱いお茶を飲むそうです。」と名探偵エラリー・クイーンが語っておりました。
ちなみに、この事件は、別名、「あべこべ殺人事件」だと、作者は、前口上の中で述べています。
クイーンの最高傑作というと、「Yの悲劇」をあげる人が多いのですが、そんなに凄いのでしょうか。僕自身は、この「チャイナ・オレンジの謎」が大好きです。なんてったって、論理のアクロバットが見事で、解決編を読み終わった後で、う〜ん、とうなりますから。
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