頭髪をジルバ(jilbad)で隠す女、隠さない女。15才のときに自らの運命を決めるのだという。いったんジルバを着けると決めた女は、それ以降、一生涯着用することになるのだ。それが信仰の証なのだという。 マレー・カンポンの様子を、「彼らの生活の調子は低く、単調で、無感動で」と形容した金子光晴の時代から、この村も、村人たちも、あるいはなにも変わっていないのかもしれない。